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ロレアル、シャネル、カルティエなど、ヨーロッパの超一流ブランドが行なう京都発のイベントを次々とプロデュース、京都文化が持つ「お客様をもてなす心」を最大限に活用したビジネスを創造し、内外から高い評価を得ている。
1985年には筑波エキスポにてイタリア大使館のイタリアンナショナルディをプロデュース、世界歴史都市博覧会ディレクター等の文化コラボレーションを行う。京都府とはトスカーナとの提携事業のディレクションなど数々のプロジェクトを実施し、現在は京都おもてなし大使として活躍中である。

プロフィール

  • 武智美保は、京都の室町で生まれ育った。実家は、西陣織のネクタイ製造などの繊維関係の仕事をしていたが、アートの世界に大きな興味を持った武智は、 大学卒業後、スイス、チューリッヒのアート・アカデミーに留学する。ここで彼女は、文化人のサロン的な雰囲気や文化の支援活動にふれ、また、アートが ビジネスになる現場も体験するにいたる。その後、ドイツやイタリアで、アートや文化に関わるさまざまな経験を積む一方、京都の伝統文化のもつ素晴らしさ にも目覚めてゆく。このような内外の豊富な経験をベースにして、武智は京都を舞台にしたアートプロデュースの仕事を始めた。
  • 武智は、室町で育ったこともあり、 京都のもてなしの仕方には小さい頃から慣れ親しんできた。よく祖父が家でお茶会を開いており、これを経験をもって記憶しているという。彼女はもてなしのためには、 季節によりどのようなしつらえをすれば良いかがわかるし、京都育ちであるため「そのような世界に自然に入ってゆける」ともいう。そして、 このような京都の内側で隠れてやっていた楽しみや遊びを、「もてなし」として外に向かってやれば面白いことができるのではないかと感じ始めた。
  • 武智がプロデュースした仕事に、「和の色ルージュ」発表会がある。これは、フランスのシャネルが、ルージュの日本限定色を雑誌の編集者などに披露するために 開いたイベントで、内外から100人以上の関係者が京都に集まった。一連のイベントは、日本の「赤」をテーマに展開され、ルージュの展示会だけでなく、 京都の町屋のなかでの講演会、加えて、日本最古の公家住宅である冷泉家のなかで赤を基調にしたしつらえを作り、冷泉家による「和歌の中の赤」に関する 講演などを、武智は企画した。また、京都を代表する料亭、瓢亭でのお茶会も開かれた。
  • このような「もてなし」を、京都人は、自分からは積極的に外に向かって 広げようとしてこなったことを、武智は指摘する。京都人独特の「京都には本当にいいものがあるが、これは京都で京都人が楽しめばいい」といった感覚である。 このため、京都の文化を生かした仕事の依頼が、京都自身からは出てこない状態にあるという。 これは、京都にとっては大きな損失であろう。 「もてなし」を有効に使った、京都文化の海外への「横広げ」は、京都の活性化にとどまらず、京都の国際社会での存在感、引いては日本のソフトパワーにも直結してくる。 新たな芽が、一人のアートプロデューサーの活躍から出てきたことは、京都の文化力を国際社会に向かって「横広げ」する意味から、注目に値すると出来事といえよう。

プロデュースしたイベント

(同志社ビジネススクールより引用)